2019.08.13
どうして水族館のサメは周りの魚を襲わないの?
水族館に行くと、大きな水槽の中をサメがすいすい泳いでいることがありますよね。
そしてその隣でイワシの群れが泳いでいたり……。
しかし、サメが回りの魚を襲ってしまう!!ということにはならないのでしょうか?
●水族館のサメはいつも満腹?
サメというと人食い鮫(ザメ)をイメージする方も多いのではないでしょうか。
ですが、全てのサメが映画「ジョーズ」に出てくるような、人を追いかけては襲う獰猛なホオジロザメでなありません。大部分のサメは本来おとなしく、人を襲う可能性のあるサメはごく一部なのです。
水族館で飼育しているサメは、一部を除いて比較的おとなしいサメです。また、水族館のサメは餌を与えられえて生きています。つまり飢えていないのです。
そのため、周りの魚を襲って食べる必要がありません。
肉食動物は生の動物、つまり生餌しか食べないとも思われがちですが、たいていの場合、生餌でなくても大丈夫だといわれています。また、水族館でも生態を研究し、問題のない組み合わせで水槽で飼育するといった工夫もしています。
●ストレスのかかる「狩り」よりも安定感のある「エサ」を選ぶ
でも、なんだか少し不思議に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ライオンなどの肉食動物が狩りをするは本能であり、一見当たり前のように、時には簡単なことのように見えてしまいます。しかし、実は狩りは大変な作業なのです。
百発百中のようにもに見えますが、成功する確率も決して高くはありませんので、肉食動物たちはなるべくエネルギーを無駄にしないようにして生きています。
つまり、「遊び」ではなく「生きるためだけ」に狩りをしているわけです。
そのため、水族館で生活するサメは、成功率の低い狩りをする必要がなく、与えられるエサを食べてお腹を常に満たしているというわけなのです。
また、サメも自分が狭い水槽の中にいることを理解しているので、魚を追いかけまわして壁に激突するリスクを避けるためにも、下手に狩りをしないともいわれています。
その一方で、鼻のきくサメが怪我をした魚からでた血のニオイを嗅いで興奮したり、弱ってしまった魚を食べてしまったりすることは例外的にあるそうです。
今年の夏は、連日雨が降り続く珍しいお天気となっていますね。そんな中で、水族館は屋内で鑑賞することが出来る点からも、例年以上に大盛況のようです。
サメの新たな生態を知ったうえで、水族館へ行ってみるのもいいかもしれませんね。

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